例会

2010年の例会

2010年5月例会

ラジオ深夜便で学んだこと

登壇者宇田川 清江さん

企画趣旨

20年間NHK『ラジオ深夜便』を通して多くの人々の心に和みを送り続けました。その魅力ある語りはどこから生まれたのか、エピソードなどをうかがいました。

・子どもを預ける場所がなかったりでNHKを辞めざるをえなくなりました。
・「あなたの声は30秒で眠れます」これがリスナーからの声でした。
・お名前を聞くだけで字体と手紙の内容がわかります。
・ブラジル在住リスナーが放った一言「おかあさん」で感涙…。
・番組進行は大きく書かれた「ご自由にどうぞ」だけ。
・人と違ったことをやってきたおかげで普段は会えない人と会えました。
・番組で戦争体験を語ること それが「私にできること」と思ったのです。
・番組を辞めたときおもちゃを取られた子どものようでした。
・発表する場があることは人間としてどんなに嬉しいことでしょう。

うたがわ・きよえ
1957年、NHK入局「生活のチエ」「立体音楽堂」「婦人の時間」「暮らしの窓」などを担当。1964年、NHK退職フリーアナウンサーとなる。その後、NHK 「お母さんの勉強室」、NHKラジオジャパン 「お便りありがとう」、テレビ朝日「かしこい消費者」、TBS「教育相談」「法律相談」、FM東京 「おはよう日本列島」などを担当。1990年NHK「ラジオ深夜便」の番組誕生とともにアンカーとなり、2010年3月までの20年間ただ一人継続してアンカーを務めた。1998年、菊池寛賞を「ラジオ深夜便」として受賞。2007年、「半世紀に及ぶアナウンサー活動を通して放送界に貢献し話芸の新領域を切り開いた語り」が評価されて第7回徳川夢声市民賞受賞。2010年日本女性放送者懇談会40周年特別賞受賞。*著書 「遠くの親戚より近くのラジオ」二見書房「眠れぬ夜のラジオ深夜便」新潮新書などがある。

2010年6月例会

女性と政治
映像ジャーナリストの視点から

登壇者堂本 暁子さん

企画趣旨

TBSの報道記者、ディレクターから国会議員、千葉県知事と政治の分野で活躍、先ごろはBSTBSの「地球生きもの いのちのつながり ~生物の多様性」で総合プロデューサーとして番組作りに関わられました。番組放送を機に。 久々に、20代のカメラマンと仕事をし最高に楽しかった。赤坂に泊まって、編集室にこもり、現役時代の再現でした。つくづく私は映像づくりが好きなのだと思いました。
連立政権時、男女共同参画会議の法制化の際、橋本総理と土井たか子さんと私。2対1で女性が優勢でトントンと決まりました。意志決定する場に女性がいるということがどのくらい大事かということです。

どうもと・あきこ
1932年生まれ、東京都出身。東京女子大学文学部卒業。TBS報道局記者、ディレクターとして1980年、『ベビーホテル・キャンペーン』で日本新聞協会賞ほか受賞。1989年、参議院議員に当選。議員在職中は、男女共同参画社会基本法、DV防止法、NPO法などの制定に関与。1996年~1998年、新党さきがけ議員団座長。地球環境国際環境議員連盟の日本総裁、世界総裁、世界自然保護連合アジア地域理事ならびに副会長を歴任。1997年、UNEP(国連環境計画)の「環境に貢献した25人の女性リーダー」に選ばれる。2001年、千葉県知事に当選。2期8年務める。県民参加の県政を軸に、地方民主主義の確立を目指す。NPO政策や観光政策、障害者政策などに力を注いだ。現在、障がい者制度改革推進会議構成員、高齢者医療制度改革会議委員、生物多様性年国内委員会委員、日本山岳会評議員、日本極地研究振興会評議員 NGO女性と健康ネットワーク会長、NPOストローク会理事長(精神障害者就労支援)生物多様性JAPAN会員、ジャーナリスト。

2010年7月例会

ドキュメンタリーに魅せられて

登壇者市岡 康子さん 坂元 良江さん

企画趣旨

ドキュメンタリーの分野で文化人類学的なフィールドワークを終始貫かれた市岡康子さんと、小田実、鶴見俊輔さんらのインタビュードキュメンタリーの面白さ、深さを極めた坂元良江さん。ほぼ同じころ、大手放送局を飛び出して仲間と制作会社を作り、牛山純一、萩元晴彦という素晴らしい師に出会い、鍛えられ、局では出来ない番組を制作した二人にお話を伺いました。

私は『すばらしい世界旅行』の制作を通して、どこへ行っても何を撮っても「人間とは何か」を問うてきたつもりです。この24年間はとても生きがいのある四半世紀でした。(市岡)

『小田実 遺す言葉』は人間関係をずっと保ち続けてきたことでさせていただけた仕事で、テレビのプロデューサー冥利に尽きる仕事でした。40年間の仕事の集大成だったと思っています。(坂元)

いちおか・やすこ
1962年、日本テレビに入社。64年、テレビ・ドキュメンタリーの草分け的番組である『ノンフィクション劇場』(NTV/62 ~ 69年)の制作グループに加わり、そのプロデューサーであった牛山純一氏のもとで番組制作をはじめる。72年、牛山が主宰する日本映像記録センターの設立に参加。66年から90年まで24年間放送した『すばらしい世界旅行』のプロデューサー、ディレクターとして、主にアジア太平洋地域の生活文化を民族誌的な視点から記録、「クラー西太平洋の遠洋航海者」(71年)は、このシリーズを代表する作品となった。

さかもと・よしえ
1961年、TBS入社。1970年日本最初のテレビ制作会社テレビマンユニオンの創立に参加。主としてドキュメンタリー番組のプロデュースを担当。1979年から1年間ニューヨークの大学で女性学を学ぶ。最近は、NHK『課外授業 ようこそ先輩』のプロデュース。DVD『鶴見俊輔 みずからを語る』を自主制作。NHKハイビジョン特集『小田実 遺す言葉』(2007年)など。

2011年2月例会

久和ひとみの輝きを受け継いで
キャリア中断の留学で見つけた!新しい私

登壇者富沢 綾衣さん 長野 美穂さん 恩田 和さん
司 会 山口 容子

企画趣旨

「久和ひとみスカラシップ」で留学を果たした3人の若手ジャーナリストに留学体験を語っていただきました。登壇者は2003年度奨学生の富沢綾衣さんと長野美穂さん、2004年度の恩田和さんです。

このスカラシップは、日本の女性ニュースキャスターの草分けのひとりで10年前に亡くなった久和ひとみさんの遺産を基に2002年にスタートしたものです。“第二の久和ひとみ"を目指し、テレビに限らずメディアの世界で自分の能力を活かしたい、そのために留学をしたいけれど資金が足りない…意欲も能力もあるそんな女性たちを応援してください、という久和さんのご両親の願いを形にしたスカラシップです。

詳細を読む 会員の方のみ閲覧できます

とみさわ・あやい
(2003年度奨学生)上智大学卒業。The International Herald Tribune/The Asahi Shimbunで働きながら英文雑誌へのフリーランスライターも経験。2004年~ノースウェスタン大学大学院ジャーナリズム学科留学。2007年からDow Jones Newswires/The Wall Street Journalで経済記者。現在、Reutersで経済記者。

ながの・みほ
(2003年度奨学生)早稲田大学卒業。日経ホーム出版社入社。日経トレンディ、日経ウーマン編集部で記者。1997年退社し渡米、ミシガン州の地元日刊紙PetoskeyNews-Reviewでインターン記者。2000年よりフリーに。2004年~ノースウェスタン大学大学院ジャーナリズム学科留学。現在、アメリカ経済紙Investor's Business Dailyで記者。

おんだ・なごみ
(2004年度奨学生)東京大学卒業。読売新聞東京本社入社。事件取材、行政取材を担当した後、退職。2004年~カリフォルニア大学バークレー校ジャーナリズム大学院留学。留学生活の傍ら、スポーツニッポン、共同通信の契約記者として、メジャーリーグを取材。現在は、フリーライターとして地元・和歌山の日刊紙などに寄稿。

2011年3月例会

だからCM制作はやめられない!
ちょっと聞いてみたい広告の話

登壇者塚田 由佳さん

電通 第3クリエーティブ局/コミュニケーション・デザイン・センター クリエーティブ・ディレクター

企画趣旨

ACC賞、ギャラクシー賞を始め、海外でも多数の受賞をしている塚田由佳さん。
話題のCMを取り上げながらアイディアのヒントはどのように生まれるのか、また塚田さんが手がけたCMの裏話などのお話を伺いました。
映画祭と同様に毎年カンヌで開催される『カンヌ広告祭』で、塚田さんが昨年審査員を務めた時に、面白かった、素晴らしかったと思ったCMを取り上げます。

詳細を読む 会員の方のみ閲覧できます

つかだ・ゆか
早稲田大学第一文学部卒業。1988年 電通入社。2010年 JAAAクリエイターズ・オブ・ザ・イヤーのメダリスト受賞。2010年カンヌ国際広告祭、アドフェストにおいてフィルム部門の審査員を務める。NTTドコモ、日本コカ・コーラ、旭化成ホームズ、ユニクロなどのクライアントを担当。ACC賞、ギャラクシー賞を始め、海外でも受賞多数。