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第1回例会
作家・インタビュアー阿川佐和子さんの「聞く力」
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登壇者阿川 佐和子さん
作家・インタビュアー
日時2012年8月8日(火)19:00~20:30
会場NHK放送センター 本館4F ブリーフィングルーム(43名参加)企画趣旨
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作家でありインタビューの達人でもある阿川佐和子さんをお招きし、ベストセラーのタイトルにもなっている「聞く力」についてお話いただきました。どんな相手でも胸襟を開かせてしまう阿川さんの話術には、良いコミュニケーションのための秘訣がたくさん隠されていました。
あがわ・さわこ
1953年生まれ。番組出演は1981年「朝のホットライン」、1983年「情報デスクToday」、1989年「筑紫哲也NEWS23」(いずれもTBS)などを経て、1998年より「TVタックル」(テレビ朝日)、2011年より「サワコの朝」(MBS・TBS)が放送中。ほか「大竹まことのゴールデンラジオ」(文化放送)など。また週刊文春の人気シリーズ「阿川佐和子のこの人に会いたい」では、900人以上と対談。今年1月に出版した新書「聞く力」は55万部のベストセラーに。作家としては、1999年に檀ふみさんとの往復エッセイ「ああ言えばこう食う」で第15回講談社エッセイ賞、2000年には小説「ウメ子」で第15回坪田譲治文学賞、2008年は小説「婚約のあとで」で第15回島清恋愛文学賞を受賞。
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第2回例会
「テレビにもっと! 暮らしの目線を」
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登壇者たむらようこさん
放送作家、(株)ベイビー・プラネット代表取締役
日時2012年8月25日(土)13:00~15:30
会場NHK青山荘(21名参加) ※託児コーナーあり。子供10名参加企画趣旨
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たむらさんは、『サザエさん』をはじめ、『サタ☆スマ』『あるある大事典』『めざましテレビ』『祝女』『サラメシ』など、数々のヒット番組を手がけている放送作家です。 「テレビにもっと!暮らしの目線を」というテーマで、たむらさんが番組作りをする上で大切にしている暮らしの目線や、それがテレビに欠けているなと感じたエピソード、ご自身の病気の体験と学んだこと、たむらさんの今後の夢など、本当に貴重なお話をいただきました。 今よりもさらに男だらけだったかつてのテレビ業界で、いかに企画を採用されるように工夫したか、視聴者が何を求めているかで同じ報道内容でも取り上げ方を工夫すると全く違う、など、番組作りの現場でヒントになるお話もたくさん披露していただきました。 また、たむらさんは2001年、赤ちゃんと一緒に出勤できる女性ばかりの制作会社ベイビー・プラネットを設立。ご自身も4才になる息子さんのママです。 女性が働きやすい職場環境に取り組んでいらっしゃる様子や、子育て社員を抱える経営者として難しいと思っている点などについても率直にお話いただきました。
今回は、SJ初の取り組みとして、土曜午後の託児つき勉強会にしました。たむらさんをはじめとして、子連れでいらした放送業界の女性も多数参加してくださって、託児コーナーからはにぎやかな子供の声がもれてくる、いつもとは違う雰囲気の例会になりました。 (岸田花子)
たむら・ようこ
1970年生まれ。テレビ制作会社ADを経て、放送作家として活躍。慎吾ママの生みの親として知られる。2001年に、赤ちゃんと一緒に出勤できる女性ばかりのテレビ番組制作会社「ベイビー・プラネット」を設立。「母性のチカラで世の中を優しく変えていく」をキャッチフレーズに女性がこころから楽しめるコンテンツを多数制作。番組構成以外にもシンポジウムのパネリストや番組出演など、活動は多岐にわたる。2006年結婚。現在は一児の母。
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第3回例会
「梅ちゃん先生」ヒットの理由
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登壇者岩谷可奈子さん
NHK 制作局ドラマ番組部チーフ・プロデューサー
日時2012年9月26日(土)19:00~20:30
会場NHK 放送センター ブリーフィングルーム(本館4F)(16名参加)企画趣旨
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NHKの連続テレビ小説「梅ちゃん先生」のプロデューサーである岩谷可奈子さんをお招きし、ヒットの理由についてお話いただきました。“朝ドラ”は1961年にスタートしてから50年以上の歴史があり、毎週15分×6本の放送が半年間(昔は1年間の時代もありました!)続きます。平成22年には、局内でも大議論の末、それまで8:15スタートだった“朝ドラ”を8:00スタートに変更しました。これによって朝の視聴率状況も大きく変化しました。この“朝ドラ”のプロデューサーを務めることはどれほどプレッシャーが大きいか、想像するに余りあるところですが、「梅ちゃん先生」は現時点(2012年9月)での平均世帯視聴率20.6%(連続テレビ小説としては9年ぶりの20%超え)、最高視聴率は24.9%と、快進撃を続けています。 今という時代に、あのドラマのどこが視聴者の皆さんの心に響いたのか、プロデューサーとして何をめざしたのかをお伺いしました。(柳田祐子)
いわたに・かなこ
1964年生まれ。東京都出身。1986年NHK入局。ドラマ部配属後、松江局勤務を経て、ドラマ部に戻る。これまでの主なプロデュース作品に大河ドラマ「龍馬伝」、土曜ドラマ「トップセールス」「魂萌え!」「繋がれた明日」、木曜時代劇「柳生十兵衛七番勝負~最後の闘い」など。2012年前期の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」のチーフ・プロデューサー。
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第4回例会
ビデオリサーチ 加治佐 康代さん 吉賀 敬章さん
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登壇者加治佐康代さん 吉賀敬章さん
株式会社ビデオリサーチ
日時2012年10月16日(火)19:00~
会場NHK放送センター ブリーフィングルーム(本館4F)(16名参加)企画趣旨
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テレビ関係者なら気にせずにはいられない「視聴率」について、株式会社ビデオリサーチの加治佐康代さんと吉賀敬章さんに詳しくお話していただきました。 そもそもの「視聴率はどう測っているのか?」から「昨今のテレビ離れ」「テレビの見られ方に影響をあたえるものとは」など、視聴率に詳しい方だけでなく詳しくない方にも興味を持っていただける内容でした。 ビデオリサーチ社は昨年50周年を迎えられました。その蓄積されたデータに裏づけられたお話はたいへん貴重なものでした。(石田敦子)
かじさ・やすよ
1968年生まれ。鹿児島県出身。1991年東京女子大学文理学部卒業。同年ビデオリサーチ入社。広告会社担当営業を経て、番組提供効果や広告効果等主にコミュニケーション効果に関する調査の企画設計・分析を担当。2012年4月より生活者理解を深めるための研究セクションとして新設した生活者インテリジェンス部部長。よしが・たかふみ
1978年生まれ。大分県出身。2001年慶應義塾大学法学部卒業。同年ビデオリサーチ入社。ラジオ部門や営業部門を経て、2004年より番組やCM、タイムテーブルなどの視聴率分析をはじめとして、テレビの視聴動向全般について研究・分析を行っている。
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第5回例会
あの強いメッセージはどこから?ディレクター・堀川惠子の“告白”
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登壇者堀川惠子さん
ドキュメンタリー・ディレクター
日時2012年11月14日(火)19:00~20:30
会場NHK放送センター ブリーフィングルーム(本館4F)(17名参加)企画趣旨
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放送ウーマン賞2011受賞者のおひとりであるドキュメンタリー・ディレクターの堀川惠子さんにお話して頂きました。永山則夫が自分の生い立ちから犯行に至るまでを赤裸々に語ったドキュメンタリー作品は、実に100時間を超える録音テープを軸に、現代にも通じる虐待や貧困の問題に迫ったものでした。4人を拳銃で射殺という、決して許されざる罪を犯した永山ですが、淡々と語る彼の肉声を聞いていると、昨今の虐待や貧困が元で起きた事件等を思い出し、現代の日本にもこんな少年が何人もいるのではないか、事件等を起こす前に、私たちは彼らに何かしてあげられなかったのかと深く考えさせられました。 強いメッセージを込めた作品を作り続ける堀川さんは実はアナウンサー採用で、その後、記者になり、会社では男社会と闘い、今は主婦とフリーのドキュメンタリー・ディレクターの兼業でいらっしゃいます。番組制作のお話のみならず、これまでの人生の中での様々なエピソードについても語って頂きました。(柳田祐子)
ほりかわ・けいこ
1969年 広島県生まれ。1993年 広島テレビ放送入社、報道部にて警察、司法、県政担当記者、経済・市政クラブキャップ、ニュースデスクを経て退社。2005年よりフリーランスのディレクターとしての活動ほか、ノンフィクション作品の執筆も手掛ける。【主な受賞番組】「ニッポンの筆 世界に挑む」(2003年 ギャラクシー賞、民放連盟賞優秀賞等)、「チンチン電車と女学生」(2003年 放送文化基金賞、民放連盟賞最優秀賞等)、「ヒロシマ・戦禍の恋文」(2005年 ATPテレビグランプリ優秀賞)、「死刑囚・永山則夫~獄中28年間の対話~」(2009年 ギャラクシー賞大賞、アメリカフィルム・ビデオ祭銀賞等)【受賞した主な著作】「死刑の基準」(2009年 講談社ノンフィクション賞)、「裁かれた命」(2011年 新潮ドキュメント賞)
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第6回例会
ジャーナリスト山本美香さんが遺したもの
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登壇者佐藤和孝さん
ビデオジャーナリスト/ジャパンプレス代表
日時2012年12月7日(金)19:00~20:30
会場日本テレビ6階(22名参加)企画趣旨
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ジャパンプレスの佐藤和孝さんをお迎えし、シリアでお亡くなりになったジャーナリスト山本美香さんの志をお伺いしました。山本美香さんは、SJの例会でお話いただいたこともあり、ご縁の深い女性でした。 佐藤さんは彼女を最高のパートナーとして、長年戦場を共にされてこられました。「ジャーナリスト山本美香さんの目でみたシリアとは?」また、「戦場を伝える」ということの意義をお伺いしました。(田代早苗)
さとう・かずたか
1980年アフガニスタン紛争の取材を行う。その後、ビデオジャーナリストに転進。1980年代より、アフガニスタン紛争やボスニア・ヘルツェゴビナ紛争などを取材。1996年以降は故山本美香氏と共同で取材。2001年アメリカ同時多発テロ発生後も現地に留まり、日本テレビの中継などを通じて報道。2003年イラク戦争開始直前にバグダッドに入り、「ニュースプラス1」、「きょうの出来事」などで現地をリポート。2003年度ボーン・上田記念国際記者賞特別賞受賞。【著書】『アフガニスタンの悲劇―現地潜入した日本人ジャーナリストの涙の真実』(2001年、角川書店)『戦場でメシを食う』(2006年、新潮社)
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